米国ETF「VYM」についての投資判断をまとめていきます。私の独断と偏見です。
VYMは、高配当株で構成されるETFです。VYMは、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指しています。
VYMは、低コストで高い配当利回りを実現するための分散投資、保守的なアプローチを行っています。
このETFが幅広く投資分散するのは、比較的緩やかな配当金スクリーニングに起因するものです。直近12ヶ月間の予想配当によって企業がランク付けされ、上位半分の企業が選択されます。
なおVYMは保守的なアプローチに基づき、REITは対象外となっています。
VYMは、配当重視のETFをお探しの方にお勧めのETFといえます。
VYM(ETF)概要
純資産総額 | 42,759.6百万USドル |
設定日 | 2006/11/10 |
経費率 | 0.06% |
分配金利回り | 3.08% |
分配金回数/年 | 4 |
管理(運用)会社 | ザ・バンガード・グループ・インク |
・設定日は2006年。リーマンショック以前に設定されたETFです。リーマンショック、チャイナショック、コロナショックなどの大暴落を乗り越えて運用されている点は評価できると思います。
・純資産総額が直近で42,759.6百万ドル。これは流動性の観点から見れば安心できる規模の総資産額(Net Assets)だと思います。(資産総額が1B(ビリオン)を超えていると個人的にはOK。)
・経費率0.06%というのは非常に低い水準。低コストなのは長期的に見れば投資家に有利に働きます。コスト面だけでも安心して長期保有できるETFだということができます。
・分配金利回りは3%強の水準。分配金利回りは配当株ETFの水準としては普通に良い水準。またVYMは分配金利回りが年々増加している点は評価◎。今後もVYMを保有し続ければ年数の経過とともに配当利回りは上昇してゆくことが期待できそうです。
VYM 組入上位銘柄トップ10
銘柄名 | 保有比率 |
Johnson & Johnson | 3.45% |
Exxon Mobil Corporation | 2.92% |
JPMorgan Chase & Co. | 2.44% |
Procter & Gamble Company | 2.42% |
Home Depot, Inc. | 2.29% |
Chevron Corporation | 2.26% |
Eli Lilly and Company | 2.19% |
Pfizer Inc. | 1.98% |
AbbVie, Inc. | 1.90% |
PepsiCo, Inc. | 1.81% |
・VYMの組入上位銘柄ですが、日本人にも馴染みのある有名企業が勢ぞろい。直近の組入比率を見ると、ジョンソンアンドジョンソン、エクソンモービル、JPモルガン、プロクター・アンド・ギャンブル、ホームデポ、シェブロン、イーライリリー、ファイザー、アッヴィ、ペプシコといった馴染みのある銘柄がトップ10入り。
VYMの運用成績(トータルリターン)
VYMの直近2年間のトータルリターンをS&P500インデックスETF(VOO)と比べてみました。
この2年間の運用成績を比べると、VYMがVOOを上回っています。ボラティリティはVYMのほうがVOOよりも低い結果となっています。
直近2年間だけ見ればVYMが一貫してVOOのトータルリターンを上回っているようです。
さらに、直近2年間ではなく3年間でVYMとVOOを比較してみます。3年間まで広げるとコロナショック時も比較対象期間に含まれます。この期間で比べると今度はVOOのほうがリターンが上回ります。コロナショック後の反発局面ではVOOが一気にVYMを引き離し、その後の下落局面でVYMに追いつかれたといった感じでしょうか。
現時点の投資判断
本記事の投稿時点でVYMは「買い」と判断しています。トータルリターンも経費率もとても良い。
実際に2022年10月現在、VYMは私の米国株ポートフォリオの1/8を占めています。
VYMは米国株式市場のリスクオン時の上昇期待もあり、さらに安定した配当(分配金)も期待できます。またVYMは長期間保有により分配金利回りが増加していくことも十分期待できます。
極端な質問ですが。現在自分が保有している8銘柄のETFを半分(4銘柄)に絞る、さらに2銘柄に絞るとなった場合、間違いなくこの「VYM」を選ぶと思います。コスト面・運用成績面から見てそれくらいVYMは優秀なETFだと思っています。
今後もVYMは配当再投資などにより随時買い増していく予定です。