JEPQ(米国ETF)の投資判断

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米国ETF「JEPQ」についての投資判断をまとめていきます。私の独断と偏見です。

JEPQは、ナスダック100指数に採用されている米国大型企業を対象に、ESG要素と独自のデータサイエンスに基づく投資手法で評価・運用するアクティブ運用タイプのETFです。また、インカムゲインを求めて、ELNにも投資しています。

JEPQは、ベンチマークであるナスダック100指数を構成する米国大型株に積極的かつ重点的に投資し、低ボラティリティを追求しています。また、銀行、証券会社またはその関連会社などのカウンターパーティが発行する株式リンク債(ELN)にポートフォリオの最大20%を投資し、追加的な収益を得ることを目指しています。運用にあたっては、ファンダメンタルズ・リサーチ、企業のファンダメンタルズ、公開情報のオルタナティブ・データなどのデータ・インサイトの抽出、加工、分析、組み合わせにより、魅力的なバリュエーションを持つ証券を特定する独自の投資アプローチを採用しています。また、潜在的な脅威を分析することでリスクを評価し、環境、社会、ガバナンス(ESG)要因が個別銘柄に与える影響も評価しているようです。アクティブ運用型ETFであるため、アドバイザーが適切と判断した場合には、ベンチマークに含まれない他の株式証券に投資することもあるようです。

JEPQ 概要

純資産総額870.709百万USドル※
設定日2022/05/03
経費率0.35%
分配金利回り14.92%
分配金回数年12回
運用会社JPモルガン・アセット・マネジメント
出典:bloomberg

・純資産総額が534百万ドルというのは米国ETFの規模から見るとまだ小規模ETFの範疇ではないかと思います。流動性の観点からも、せめて総資産額(Net Assets)は1B(ビリオン)を超えてほしいです。

・経費率が0.35%は少し高い気もするが許容範囲か。日本の米国ETF投資家にも馴染みのあるVIG、VYM、HDV、SPYDと比べれば確かに経費率は高いのだが、DVYやSDYあたりとはほぼ同程度。グローバルX社のカバードコールETF(QYLD、XYLD、RYLD)の経費率0.6%よりは低い点は評価できるのかもしれない。

・分配金利回りはまだ集計途上。毎月分配の分配金を分配し始めてまだ5回目。毎月の分配金をあと7回分配して初めて年間利回りが出るので楽しみに待つとします。おそらく年利回り10%程度になると予想しています。

JEPQ 配当(分配金)

JEPQの配当(分配金)は2022年11月時点で以下のとおりとなっています。

2022年11月まで6回(6ヶ月分)の分配金が支払われています。11月1日時点のJEPQ株価($42.09)で分配金利回りを算出すると、分配金利回り6.48%となります。

ただしJEPQは毎月分配のETFで、まだ6回分(6ヶ月分)しか分配金履歴がありません。そのため年換算利回りだとJEPQの分配金利回りはおそらく10%を超えてくると思われます。

出典:楽天証券

JEPQ 組入上位銘柄トップ10

出典:Bloomberg

・JEPQの組入上位銘柄はアップル、マイクロソフト、アルファベット(グーグル)、アマゾン、テスラ、メタ(旧フェイスブック)、エヌビディア、シスコシステムズ、AMD、コムキャスト、コストコといった有名企業です。)

・組入上位銘柄については良いとして、確認すべきはETFの最大20%を占めるであろうELNの中身についてだと思われます。

JEPQのトータルリターン(配当込み)

JEPQは2022年5月運用開始のため、まだデータが少ないのですが、JEPQの直近半年間のトータルリターンをNASDAQ100連動ETF(QQQ)と比べてみました。

この半年間の運用成績を比べると、ともにマイナス成績ではあるもののJEPQのほうがQQQより僅かながらマイナス幅が少なくなっています。またボラティリティもJEPQのほうがQQQよりも低い結果となっています。

直近半年間だけ見ればJEPQがQQQのトータルリターンを若干上回っていることがわかります。

出典:ETFreplay.com

もう一つ、NASDAQ100のカバードコールETFである「QYLD」と直近半年間の運用成績(トータルリターン、配当込み)を比べてみました。

JEPQとQYLDの運用成績はほぼ同じ結果となっています。ボラティリティはJEPQのほうが少し高いですね。

出典:ETFreplay.com

現時点の投資判断

本記事の投稿時点で、私はJEPQは「買い」と判断しています。

2022年10月現在、JEPQは私の米国株ポートフォリオの1/8を占めています。

JEPQは米国株式市場のリスクオン時の上昇期待もあり、同時に毎月分配で配当利回りが10%近く期待できるETFとして、相応のリスクがあるとは思いつつも、投資価値ありと判断しました。

NASDAQに投資するカバードコールETFはQYLDが有名ですが、原資産に対して100%カバードコールのQYLDよりも、最大20%をELNに投資するJEPQのほうがリスクオン時の株価上昇余地はあるのではないかと判断しています。

だったらQYLGという選択肢もあるじゃないか?と思われる方もいると思いますが、QYLGはETFの総資産額がJEPQ以上に少なくて、万が一売却を判断した際に希望価格で約定されない流動性リスクがあると考えています。(JEPQもまだまだ総資産額が少ないので同様のリスクはあると思いますが、それでも22年10月時点でQYLGの9倍)。

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